船員ってどんなお仕事?

船員ってどんなお仕事?

船には、どんな仕事があるのだろうか。
東京~八丈島を結ぶ東海汽船の「さるびあ丸」に乗って、実際に働いている人の仕事ぶりを見てみよう!

【三等航海士(サードオフィサー)】 里見 正臣さん

仕事風景

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Q.どんな仕事をされているんですか?

甲板部は、操舵手、つまり舵取りをするスタッフがいる部です。仕事は、入出港のときの舵取りや、航行中はコンピュータによる自動操舵を見守ります。入出港時は、船の揺れを抑えるスタビライザー(海中に出ている羽)を格納するので、波の影響を受けやすい。舵の取り方一つで、船の揺れに影響を与えてしまうので、変針するときとには、細心の注意を払って舵を取らなければなりません。

舵取りは、基本的には船長の命令に従い行います。「舵角5度」と命じられても、ときどきの状況に応じ、舵を切る必要があります。ふだんはゆっくり舵を切って、なるべく船を揺らさないようにする。しかし、近くの船を避けるのであれば、多少は船が揺れても、素早く切る。操舵手ごとにいろいろなテクニックがあって、面白いですね。

Q.舵を取る以外に、どんな仕事があるのですか?

仕事はいっぱいあります。簡単にいうと、船体整備ですね。大工仕事をすることもあるし、サビを落としてペンキを塗ったり。おもて(船首部)のハッチ(跳ね上げ扉)のアーク溶接をしたこともあります。港に着くとコンテナの積み下ろしもやります。東京の竹芝桟橋こそ2時間ありますが、三宅島や御蔵島、八丈島では数十分しか着岸している時間がない。その間に多いときは40個以上のコンテナを積み下ろしするのですから、なかなか大変な仕事です。

Q.仕事で、充実感を感じるのはどんな瞬間でしょうか?

わたしたちは、オールマイティに仕事をしています。ペンキ塗りも、溶接も大工仕事もする。学校で習っていないことも、実地で技術ややり方を学んでいきます。一つずつ経験し、上達していける点に充実感を感じますね。

こうした仕事は、常時あるわけではありません。まれに、その仕事をする必要が生じるんです。そんなときでも過去に経験があれば、素早く対処できる。そうして的確に仕事ができたとき、うれしいですね。

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