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2021年05月25日

海事振興連盟決議「コロナを克服し海事業界復活に向けて」

海事振興連盟決議「コロナを克服し海事業界復活に向けて」
菅義偉内閣総理大臣へ申し入れ

森田保己組合長が主要海事業界団体の一人として参加

菅義偉内閣総理大臣に海事振興連盟決議文書を手渡す衛藤征士郎海事振興連盟会長(自由民主党衆議院議員・海員組合名誉政治参与)右から3人目

左から 森田保己組合長、斎藤保日本造船工業会会長、塩谷立海事振興連盟副会長・事務総長、栗林宏吉日本内航海運組合総連合会会長、菅義偉内閣総理大臣、衛藤征士郎海事振興連盟会長、中島孝日本船主協会副会長、加藤琢二日本旅客船協会副会長

コロナ禍においても日夜変わらず、わが国の安定的な海上輸送や食用水産物の供給などに努めている船員への対応策を求める

順次申し入れ=5月17日に加藤勝信内閣官房長官/田村憲久厚生労働大臣
5月18日に赤羽一嘉国土交通大臣/5月20日に麻生太郎副総理・財務大臣

5月13日、超党派の国会議員や海事業界団体などで構成される海事振興連盟の代表団が首相官邸を訪ね、菅義偉内閣総理大臣に対し、6項目からなる「海事振興連盟決議―コロナを克服し海事業界復活に向けて―」(臨時会合での要望を踏まえた決議)の手交を行った。申し入れには、同連盟の衛藤征士郎会長(自由民主党衆議院議員・海員組合名誉政治参与)、塩谷立副会長・事務総長(自由民主党衆議院議員)をはじめ、5つの海事関係団体の代表が参加した。
本組合からは森田保己組合長が、主要海事業界団体の一人として参加し▽船員への新型コロナワクチンの早期接種▽船員交代問題への対応▽雇用維持に必要な支援の継続―など、コロナ禍においても日夜変わらず、わが国の安定的な海上輸送や食用水産物の供給などに努めている船員への対応策を、菅内閣総理大臣に申し入れた。
本決議の申し入れを受け、菅内閣総理大臣は、海事産業は日本の基幹産業であるとの認識を示した上で、しっかりと対応していきたいと応じた。
なお、海事振興連盟は、菅内閣総理大臣への申し入れを皮切りに、関係閣僚に対しても決議に基づく申し入れを順次実施した。17日に加藤勝信内閣官房長官、田村憲久厚生労働大臣、18日に赤羽一嘉国土交通大臣、20日に麻生太郎副総理・財務大臣に対して決議を手交し、組合を代表して森田組合長より船員に関わる対応策を強く要請した。

決議項目抜粋
▽「新型コロナウイルス感染症」の蔓延により、極めて厳しい経営環境に直面している海事産業において、エッセンシャルワーカーである船員に加え、造船・港湾・倉庫業の従業員などの雇用を維持するため、7月以降も「雇用調整助成金」の特例措置の延長を実現する。また、その経営維持に必要な資金繰り対策の充実も図る。
▽特に造船・舶用工業における業況の早期回復を目指すため、更なる官公庁船の建造促進に加え、LNG燃料船をはじめ環境負荷の低い船舶など、これからのニーズに応える船舶の導入促進や洋上風力等新たな造船市場の創出のための関連予算の拡充を図る。
▽「海事産業の基盤強化のための海上運送法などの一部を改正する法律案(海事産業強化法案)」の早期成立、早期執行により、地域の経済と雇用を支え、我が国の国民生活と経済活動の基盤である海事産業の国際競争力強化を実現する。
▽エッセンシャルワーカーとして事業継続に努めている船員へのワクチン接種について、船員の就労パターンを踏まえ早期実現を図る。
▽船員の乗下船(交代)について、日本人のみならず、ロジスティクスを担うために入出国する外国人船員に対しても円滑に行えるよう対応を図る。
▽良質で先進的な新造船建造のための経済的支援と技術的支援が合わせて受けられる鉄道・運輸機構の「船舶共有建造制度」について、船主要望に対応した見直しなど支援の充実を図り、内航船舶の代替建造の促進等を図る。

2021年05月25日

海事振興連盟が臨時会合を開催しコロナ禍の海事産業界の現状をヒアリング

海事振興連盟が臨時会合を開催しコロナ禍の海事産業界の現状をヒアリング
海事業界各団体代表が要望を述べる

森田保己組合長が船員へのワクチンの早期接種・船員交代の円滑化・船員の雇用維持のため必要な支援の継続を国会議員に訴える

5月11日、海事振興連盟は、コロナ禍における海事産業界の現状をヒアリングするため、衆議院第一議員会館で臨時会合を開催した。本組合からは、森田保己組合長が出席し、コロナ禍における船員の現状を説明し、船員へのワクチンの早期接種と船員交代の円滑化などを要望した。
臨時会合には、衆・参両議院の国会議員約100人をはじめ、海事業界団体(全日本海員組合、日本船主協会、日本内航海運組合総連合会(内航総連)、日本旅客船協会など11団体)、関係行政当局(国土交通省、厚生労働省、法務省など7府省庁)の合わせて約170人が参加し、衛藤征士郎海事振興連盟会長によるあいさつの後、各団体の代表がそれぞれの要望を述べた。

森田組合長は冒頭、国民投票法改正法案が衆議院の憲法審査会を通過したことに触れ、本改正にあたって、洋上で就労する船員の特殊性に目を向け、FOC船(便宜置籍船)、日本人船員2名以下の船舶に乗船する船員や乗船訓練中の学生などへの投票権行使の環境整備に向け尽力いただいたことへの謝意を表明した。その上で▽船員への新型コロナワクチンの早期接種▽船員交代問題▽雇用維持のための支援の継続―の3点について要望した。

新型コロナワクチンの船員への早期接種について
船員への新型コロナワクチンの早期接種については、船員は乗船中、罹患しても直ちに適切な医療を受けることが困難な環境にあるとの現状を説明。その上で、3月25日、船員と航空機の乗務員について社会機能維持のため、医療従事者と同様にワクチンの優先接種の対象となるよう、国際海事機関(IMO)、国際労働機関(ILO)、世界保健機関(WHO)などで共同声明が発出されている状況などを紹介し、船員へのワクチン接種の早期実施を求めた。

船員交代問題について
船員交代問題については、一時的な航路変更や、交代可能な寄港地での早期交代などにより、日本人船員を含め乗下船を行うなど、邦船各社をはじめ関係者の尽力で、日本商船隊の長期乗船者は減少してきているものの、いまだに多くの外国人船員が長期乗船を余儀なくされている現状を説明。また、令和2年12月の国連総会決議、ILO事務局の決議の採択など、国際社会の動向についても紹介した。今後の感染状況によっては、これまで以上に船員交代が難しくなることも考えられるとの懸念を示し、日本人のみならず、ロジスティクスを担うために入出国する外国人船員についても、今後とも円滑に船員交代が行えるよう対応を求めた。

船員の雇用維持のため必要な支援の継続
内航・フェリー・旅客船などの国内海運では、コロナ禍により物資・旅客輸送量が大きく落ち込むなど厳しい状況にあるとした上で、船員の雇用維持のために必要な支援の継続を求めた。

海事振興連盟の決議をとりまとめ、内閣総理大臣をはじめとする関係閣僚に申し入れることを確認
各団体からの要望を受け、関係行政当局より、コロナ禍での海事産業政策のほか、新型コロナウイルス感染状況や水際対策、予算、金融支援の現状などについて説明が行われた。厚生労働省からは▽新型コロナワクチンについては一定の順位―医療従事者、高齢者、基礎疾患保有者・高齢者施設従事者など―に従って順次接種を進めており、海事関係者にも速やかに接種してもらえるよう、政府としても取り組みを進めていきたい▽本年6月末までとされている雇用調整助成金の7月以降の取り扱いは、雇用情勢などをみながら適切に判断していきたい―などの説明があった。
その後、海事振興連盟所属の国会議員による質疑が行われ、船員への新型コロナワクチンの早期接種や雇用調整助成金の7月以降の延長など、各団体の要望を支持し、後押しする意見が大勢を占めた。

国会議員による主な意見

  • ○船員交代については、外航船員のみならず、遠洋まぐろ・かつお漁船も苦慮しており、強い声を上げたい。
  • ○船員は航行中に必ずしも治療を受けることができない状況にある。国交省海事局も関与し、船員に関してワクチンを接種できるよう特別の配慮をすることは、日本の生存に関わるというステータスの格付けをしてもらえるよう検討が必要だ。
  • ○旅客船は国民のために不可欠な足。クラスターが発生しないよう、ワクチン接種については、船員を含めて後回しにせず、適切に対応すべきだ。
  • ○船員へのワクチン接種は、できるだけ速やかに手続きを終えられるようお願いしたい。
  • ○雇用調整助成金の延長、早期のワクチン接種の必要性は衆目の一致するところ。党派を超えた取り組みが必要だ。
  • ○一番大事なのは産業を守り雇用を維持することだ。雇用調整助成金の取り扱いについて適切に判断するならば延長しかないのではないか。
  • ○雇用調整助成金については延長に取り組むのではなく、即刻やるという姿勢が必要だ。

以上の意見交換を経て、各団体の要望を反映した決議をとりまとめた後、内閣総理大臣(官邸)をはじめ、関係閣僚に対して速やかに申し入れを行うことを確認し、臨時会合を終了した。

海事振興連盟臨時会合のようす

2021年05月25日

徳永繁樹今治市長が理解を示し、船員の住民税減免を実施

―海事都市・今治市―

徳永繁樹今治市長が理解を示し、船員の住民税減免を実施

令和3年4月1日から施行

全国5例目の自治体誕生
西日本の地方自治体では初

【愛媛支部】愛媛県今治市において、同市在住の長期外航勤務に従事する船員などに対する住民税の減免措置が、令和3年度(本年4月1日以降)より新たに実施されることとなった。
これまで船員に対する「船員税制」の実現に向けて運動を展開し、船員の住民税減免に関しては、組合の政治参与である菅森実愛媛県議会議員、山岡健一今治市議会議員、村上要元愛媛県議会議員のほか、石川稔愛媛県議会議員と連携しながら実施に向けて精力的に取り組んできた。その結果、愛媛県今治市において、本年4月1日より、今治市在住の外航船員などに対する個人市民税減免が実現した。

海事都市・今治市では、長期航海に従事する船員を職業とする今治市民の環境整備として、今治市市税条例改正を経て、地方自治体では全国5例目となる船員の住民税減免措置の要綱を確立した。

住民税減免措置の要綱概要
①当該年度内に外航勤務に従事した期間が通算6カ月以上となった外航船員などが対象となり、個人住民税の均等割部分(市民税3500円・県民税2200円の合計5700円)の内、50%(2850円)が減免となる。
②減免を受ける際の必要書類は「長期外航勤務に従事する船員などに対する個人市民税減免申請書」(今治市市民税課ホームページに掲載)に加え6カ月を超える外航船舶勤務を証明する書類として「船員手帳」「乗船履歴証明書の写し」などの書類が必要となる。
③当該年度の個人県民税に対しても、個人住民税の減免が適用されることにより、地方税法第45条の規定に基づき、当該市民税に対する減免額の割合と同じ割合の減免が適用される。
④減免適用後の税額は、申請のあった日の翌月以降に納税通知書により通知される。
このたびの愛媛県今治市の制度導入は、西日本の地方自治体では初の実現となった。今治市の外航船員に対する取り組みを契機に、他の地方自治体への拡大に向け、活動にまい進していく。

今治港

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