船員を目指す?

【機関長(チーフエンジニア)】 梅木 智尚さん

Q.船の仕事をしようと思ったキッカケは何ですか?

エンジンなど機械に興味がありました。それで、機械が学べる高校に進みました。神奈川県立三崎水産高校(現:海洋科学高校)の機関科です。卒業し、すぐこの会社に就職しました。これまでいろいろな船に乗りましたが、直近では「シーガル」という双胴船に7年乗って、「さるびあ丸」に移り、現在に至ります。

Q.仕事への誇りは、何ですか?

「エンジニアは五感をフルに使え」と教えられました。聴覚、視覚、嗅覚、触覚、味覚です。エンジンがたてている音、触ったときの振動や熱、油のにじみなどです。ただ計器を見るだけでなく、感じることが大切です。

計器もたくさんあります。計器のそばには、正常値が書き込まれたシールが貼られているのですが、これがブレたとき、何が原因なのか。すぐにトラブルの現場に行って、五感で調べる。原因が分かれば、対策を立てる。緊急を要するのか、しばらく放っておいていいものか。その場で修理するか、次の停泊時に部品交換するのか。そんなことを判断します。

ずっと航海をする船ですから、エンジンが止まってからでは遅い。止まる前の前の前。つまり3段階ぐらい前の状態を察知する必要があるんです。壊れたのをの直すのはエンジニアでない。機械の不調を察知し、壊れる前に直すのがエンジニアなんだ。そんな自負を持って働いています。

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