
ナカスイ!海なし県の水産高校
著者:村崎なぎこ
出版社:祥伝社(初版2023年3月)
出版社:祥伝社(初版2023年3月)
2026年9月






土佐国(現在の高知県)の貧しい漁師の家に生まれた万次郎は、14歳のとき、家計を助けるために乗った漁船で遭難します。この出来事が、ひとりの少年を世界へと導く冒険のはじまりでした。アメリカの捕鯨船ジョン・ハウランド号に助けられ、船名にちなみ「ジョン・マン」と呼ばれた万次郎は、はじめて学校に通い、英語や航海術を学びながら世界の海を巡ります。そして、自由や民主主義という新しい考え方とも出会いました。帰国後は、その経験を幕末期で揺れる日本へ持ち帰り、日本とアメリカを結ぶ架け橋となります。本書は、勇気と行動力で人生を切り拓いたジョン万次郎の歴史物語。「もし自分が14歳で海の向こうへ飛び出したら?」そんな気持ちで読めば、世界の見え方や、自由や民主主義ということばの捉え方も変わるはず。図書資料室には万次郎に関する多数の資料があります。本書と合わせてご覧ください。

海のない栃木県に、水産高校? そんな意外な設定からはじまる青春小説です。「普通」から抜け出したくて、通称“ナカスイ”に入学した鈴木さくら。そこで待っていたのは、鮎を溺愛する教師、何よりも魚を優先する同級生、アニメ好きの地元ギャルなど、個性豊かな面々でした。少子化による廃校の危機を乗り越えるため、さくらたちは「ご当地美味しい!甲子園」に挑みます。ザリガニ、サワガニ、ナマズ……川の恵みがどんな料理に変身するのかも見どころです。栃木県に実際の「水産高校」はありませんが、県内に実在する淡水魚を専門的に学べる高校の水産科がこの物語のモデル。水産とは、海の魚だけではなく、川や湖の生きもの、それを育む環境や食文化にもつながるもの。ナカスイのにぎやかな日々を追いかけるうちに、水産の世界がぐっと近く、面白く見えてくる一冊です。





